今週は疑心暗鬼の日々でした。
春ちゃんという30代後半、独身の女性スタッフが距離が近いので相変わらず困っています。仕事中いきなり背中に張り付いたりもしてくるのでマジで怖いです。
先日はいきなり涼しくなるスプレーをかけられまして、嫁タソに服から女っぽい匂いがすると詰められまして、何も悪い事をしてないのに慌てました。
このスプレー事件以降、僕は仕事中に怖いお姉さんの視線が気になってしょうが無いのです。
嫁タソは僕の会社の仕事もしています。担当は怖いお姉さんです。プライベートでは特に仲良くしている感じではないのですが、仕事のやり取りを、電話、メール、チャット、または直接会って行うこともあります。
女性同士って特に仲良くなくても、夫の浮気疑惑とかがあると何故か団結しちゃうとかありそうだなと思ったりもします。
もし、嫁タソが「春ちゃんってどんな人」って怖いお姉さんに聞いていたら、怖いお姉さんも「なんか社長に距離が近い」とか言ってたら僕の立場苦しいですよね。
怖いお姉さんが会社での僕の行動を見張っていて、嫁タソに報告しているのではないかという疑惑が僕の中で渦巻いています。
なのでここは僕から最善の一手をと考えまして、春ちゃんのことを怖いお姉さんに相談してみました。
営業先に移動中の車内で僕は何気ない感じではなしてみました。
「実は春ちゃんの距離が近くて困ってるんだけど、どうしたらいいかな」と僕は怖いお姉さんに相談してみました。
もし怖いお姉さんが嫁タソと繋がっていたら、僕が本当に困っているというのが嫁タソにも伝わるはずです。決して喜んではいないというアピールになります。
「変えてもらいますか?」と怖いお姉さんは無表情で言いました。
「実は春ちゃんに関して、クレームと言うか相談が他にもあるんです」
どんな相談?と僕は訪ねました。
「本橋くんと仕事中にじゃれ合ってて、それが度を越しているって感じですね」
本橋は20代後半のセクハラ気味の冗談とキャバクラと出会い系が大好きなニヤけた男ですので、まぁ、たしかに春ちゃんとはそんな感じになる気はします。
「変えてもらうってことは春ちゃんをクビに?」と僕は言いました。
「契約上、問題行動があれば協力会社に交代要請ができます。代わりの人員手配も問題ありません」
怖いお姉さんは淀みなく言い切り、首を少し傾けて僕をじっと見ました。
どうする?
と僕に判断を迫っています。
「綾乃さんから一度注意してもらえるかな。それで改善されなければしょうが無いな」と僕は言いました。「あと、本橋には僕から言っておくよ」
「わかりました」と怖いお姉さんは能面のような表情で頷きました。
「実は春ちゃんの件で葵ちゃん(嫁タソ)にちょっと心配をかけちゃったんだ」と僕はいいました。嫁タソと怖いお姉さんが今回の件で繋がっていないか探ってみたかったのです。
「たまにはそういうのも良いんじゃないですか?夫婦のスパイス的には」と急に表情を崩して笑いました。「葵ちゃんも社長も燃えあがちゃってるんじゃないんですか?ラブラブですね。ふふふ」
なんか、あらゆる角度から怖いなこの人。
来週も頑張りましょう。